【ここら先はフィクション】 虎雄おじいさんは、大きなガソリンスタンドUSAのオーナーです。ちょっと変わったところがあり、昔から奇行で有名です。
虎雄おじいさんの息子が米夫さん、その奥さんが米子さんです。夫婦には、3人の子どもがおります。米子さんは、一家の食事をつくるのに、毎日のように近所の八百屋さんに行って野菜や果物を買います。八百屋さんは日の丸青果店といって、米夫さんたちとは仲良しです。日の丸青果にも3人の子どもがいて、子ども同士も友達です。
虎雄おじいさんは、ガソリンスタンドで儲けたお金が日の丸青果店に支払われているのが不満です。そこで、虎雄おじいさんは米子さんに「八百屋に支払ったお金と同じ金額を自分に支払うこと」と突然に言い出しました。
米子さんは、今までのように野菜や果物を買うことが出来なくなりました。米夫さんと3人の子供たちは食事の質が落ちて、量も減ったので不満顔です。

米夫さんが虎雄おじいさんに文句を言うと、虎雄おじいさんは裏の家庭菜園で採れた野菜を食べればいいと言います。でも家庭菜園の野菜はいつでも十分にあるわけではないですし、あまり美味しくないうえに種類も限られます。
虎雄おじいさんは、八百屋も売れなくて困るから値段を安くしてくるはずだ。それまで待てばよいともいいます。しかし、日の丸青果店には虎雄おじいさん家以外にもお客さんがあるので、大して困りません。
そのうち、虎雄おじいさんは美味しい野菜や果物が食べられない三人の孫からすっかり嫌われてしまいました。さすがに頑固な虎雄おじいさんでも、孫はかわいいので、ついに諦めて米子さんへの命令を撤回することになりました。
めでたしめでたし。とは、いかないでしょうね?