3月6日に発生した中央発條藤岡工場(愛知県豊田市)の爆発事故の影響が続いています。
親会社のトヨタは自動車生産が回復したようですが、ダイハツとスズキの生産停止は長期化しています。中央発條のつくるコイルバネが自動車には欠かせないことが、改めてわかります。
中央発條はトヨタが株式の1/4を保有する年商1000億円の上場会社ですから、事業継続計画(BCP)を策定しているはずです。BCPの目的としては、従業員や関係者の生命や安全は当然に重要ですが、中核事業の継続あるいは早期復旧があります。

発災からそろそろ3週間です。中核事業の継続復旧という視点で、BCPに課題がなかったのかを検証されると思います。
一般論ですが、ジャストインタイムに代表されるような高度に効率的な仕組みに課題があることも認識されてきました。
「最低の価格で最高の品質を最短の納期で生産する」ことを目指して、余剰を完全に排除するとハザードへの対応が難しくなります。
中央発條の工場はいずれも愛知県内ですが3工場あります。不詳ですが、中央発條では自動車用のコイルバネの生産を藤岡工場に集中していたのかもしれません。
サプライとして最も効率的だったと思いますが、BCPを目指す場合には集中の反対で分散化することも検討していきたいと思います。
中小企業の場合でも、複数拠点を持っている事業者は多いです。しかし、全ての拠点をうまく運営するのは難しくて、利用度には差があります。有事の際に、被害がなかった利用度の低い拠点施設の稼働率を上げる仕組みを準備することは考えられます。
また、単一拠点しか持たない中小企業の場合は、他の地域の同業者との連携が考えられます。BCP作成を支援した山口市の企業では、北九州市の同業者と相互連携の約束を結ばれました。有事の際には、施設や装置などを融通しあうのですが、特に重要なのは有能な人材の融通です。
こういう同業者間の連携には、仲介する業界団体の支援なども必要になります。石破首相は防災に力を入れていますから、国や行政機関がもっと関与して、中小企業のBCPを目的とした連携が進むといいと思います。