バイオエネルギーで小規模農家を維持できないか

山口県でも農地の集積が進んでいて、大規模な農家が増えています。

 

これはこれでよいことです。農地が広がって経営規模が大きくなると、収益性が高まります。ほんの数人で何十ヘクタールも耕作することは、機械化を進めることで可能です。資本を投入して、法人化する農家も増えています。農業が持続可能な産業として認知されるようになってきました。

 

バイオ燃料サイクル
バイオ燃料サイクル

一方で、農業の産業化は小規模農家が競争に敗れるということを意味します。

大型店舗ができたら商店街の小さなお店がつぶれてしまうのと一緒です。シャッターが閉まったアーケード街は寂しいですし、治安の悪化や火災のリスクなどが懸念されます。

 

農家も同じで、小さな農家が耕作を止めて、集積も難しいとなると土地が荒れます。見た目が悪い上に獣害なども心配になります。

 

そこで、小さな農家、特にサラリーマン兼業農家の経営が成り立つことが望まれます。

その一つのソリューションがバイオ燃料用作物の栽培だと思われます。

 

バイオ燃料は日本ではあまり普及していませんが、海外ではガソリンに10%以上混入することが義務化されている国が多いです。

 

バイオ燃料用作物は食用でないこともあって、あまり手をかけないでも栽培ができるようです。

もし、集荷ルートがきちんと確立して、簡易に収入になるようだったら、放棄している小さな土地でも活用しようと思う農家が増えると思われます。この場合、価格はあまり関係なくて手間に見合った金額で十分でしょう。

 

環境大国日本ですが、バイオ燃料に関しては、あきらかに世界の後進国です。そろそろ、日本国内でもバイオエネルギーへの関心が広まっていくと期待されます。

トランプさんの言うように「掘って、掘って、掘りまくる」と、化石エネルギーは近い将来には枯渇します。バイオエネルギーの導入で、枯渇までの将来を長く保つことは重要です。