干支の動物からの連想で、子年は変化の年、丑年は我慢の年、寅年に飛躍し、卯年は平穏に、辰年に飛翔し、巳年に脱皮・・・・なんて言います。
2024年の辰年ですが、大谷翔平選手を除くと飛翔とまではいかなかったようです。2025年は巳年です。蛇の連想で、脱皮、変革、成長の年になるでしょうか?
戦後の巳年を振り返ります。
前回の巳年は2013年でした。
国内では安倍首相と日銀黒田総裁が二人三脚でアベノミクスが始動しました。米国のオバマ政権は弱腰で、中国の領域拡大、中東の不安定化、北朝鮮の独裁強化など、不穏な事態が続きました。
その前は21世紀となった2001年です。
米国で同時多発テロ事件が起こり、米英軍がアフガン攻撃をおこないます。米国経済が低迷期に入り世界的な不況が拡がり、日本の失業率も5%を越えました。えひめ丸の沈没事故があり、森内閣が倒れて小泉構造改革政権が発足します。不穏な事故や事件が多く発生しました。
1989年は昭和天皇が崩御され平成に改元されました。バブルが膨らみ続ける日本経済は、株価が史上最高となり、米国との経済摩擦が激化します。一方で、政治は混迷を深め、自民が参院選で敗北し、宇野内閣がわずか69日で倒れ、躍進した社会党の土井たか子委員長が「山が動いた」とていいました。この年6月に中国で天安門事件がおこり、11月にベルリンの壁が崩壊しました。ソ連のゴルバチョフ共産党書記長は、米国ブッシュ大統領、中国鄧小平主席と関係改善をすすめました。
1977年は世界不況からの回復が期待されたものの欧米先進国の回復は遅れます。日本の国際収支の黒字が拡大して大幅な円高(年初290円が年末240円、翌78年には190円)が進行します。米国はカーター大統領、ソ連はブレジネフ書記長、中国では鄧小平氏の復活などがありましたが、全般には停滞が目立つ年です。この年の日本最大のニュースは王貞治選手の756号ホームランでした。
1965年は、中国で文化大革命がはじまり、米軍がベトナムで北爆を開始します。韓国が李承晩ラインを撤廃して日韓基本条約が結ばれます。日本経済は、オリンピック景気の反動で深刻な不況に陥り、炭鉱の閉山も相次ぎました。
戦後最初の巳年は1953年(昭和28年)ですが、まだまだ戦後の復興期です。ソ連や中国など外地からの日本人帰還が再開されました。吉田茂内閣のもとで、奄美大島が本土復帰しました。英国エリザベス女王の戴冠式に皇太子殿下(今の上皇様)が渡英されました。NHKがテレビ放送をはじめたのもこの年です。
それでは、また来年。皆さま、よい年越しをしてくださいませ。