横浜市で開催される「お城EXPO2024」に歴食ジャパンが参加するそうです。
歴史的なストーリーがある食事や食品を「歴食」と名付けたそうです。
お城EXPO2024には、「壬生お殿様料理・お姫様料理」(栃木県壬生町)、「益田氏の饗応料理『中世の食』」(島根県益田市)とともに、「大内御膳」(山口市)が出展するそうです。
「大内御膳」は、明応九年(1500年)に室町幕府第十代将軍・足利義稙が山口を訪問した際に大内家が提供した饗応膳です。そのときのメニューが『将軍御成雑掌注文』という文書に残っていて、これを2010年に再現したものです。☞ 歴食「大内御膳」
【解説の抜粋】
「将軍御成雑掌注文」には、献立だけでなく、食器、食材、宴の催された場所まで記録が残っている。将軍の御成に際し、大内氏側は驚くほど雅で豪華な料理を準備した。三十二献110品以上に及ぶ料理で、献立には海産物が多く使われている。中世最大の宴を開いた大内氏の力が感じられる。
歴食を楽しみたいと思っても、大内御膳は晴れの日に限られます。もう少し手軽な歴食として「長州おはぎ」はいかがでしょうか?
元治元年(1864年)9月、京都では「長州おはぎ」が大変に売れたそうです。
毛利氏(長州藩)は攘夷を目指して下関で外国船と戦いますが、これに敗れます。禁門の変で朝敵となり、ついに京都を追われるのですが、京都の民衆は天皇を支える長州藩を応援していました。
「長州おはぎ」は、盆の上に3個の小ぶりなおはぎを三角形に並べて、その上に箸や楊枝を寝かせたものです。長州藩は萩藩でもあり、城下町「萩」をあらわす「おはぎ」を、毛利家の家紋「一文字三星」になぞらえています。
京都では、長州藩の石高36万石に合せて36文で売られました。お客は「三十六文か、ちょっと負けてくれ」と声を掛け、売り子が「一銭(一戦)も負けられへん」と応じるのが約束事だったそうです。
おはぎはバリエーションが豊富なので、いろいろなお店で企画しやすそうな歴食だと思います。いかがでしょうか?