米国のトランプ次期大統領が、就任後直ちに関税を引き上げると言っています。
いわゆるトランプ関税は次の3つです。
1つ目は、全世界からの輸入に一律10~20%の関税を課すベースライン関税。
2つ目は、米国へ輸出する国が課している関税率と同じ関税率を米国への輸入時にも課す互恵関税。
3つ目は、麻薬や不法移民の流入を理由としてメキシコとカナダに25%の関税を課す、中国に対して10%の上乗せ関税を課すなどの追加関税。
トランプ関税の目的は、次の3つです。
1つ目は、米国の貿易赤字の縮小。
2つ目は、米国内での減税をおこなうことの代替財源の確保。
3つ目は、米国内への生産回帰。米国内への外国資本の投資拡大。
トランプ関税によって、米国内では物価が上昇して米国民の生活が苦しくなる。とりわけ中低所得層に影響が大きいという話があります。
これには、減税と並んで化石燃料の増産によるエネルギー価格の抑制によって十分対抗できるという目算です。
いろいろなマイナスの影響が出てくる国もありそうですが、トランプ関税そのものの日本への影響は小さそうです。特にマイナスの影響は、特定の企業を除いては、ほとんど無さそうに思います。
※ ちょっと心配なのは、前回の対トランプの日米交渉の日本側が安倍晋三+茂木敏充という最強タッグだったのが、今回は石破茂+誰?となることですかね。
☞ 2018/05/29 トランプ大統領の自動車関税25%論
☞ 2019/05/28 トランプ大統領は貿易交渉で焦りを見せた
ちょっと、話が違うのですが・・・
プロ野球の契約更改がニュースになっています。印象として、ここ数年は随分と年俸の水準が上がっています。この根底には、大谷翔平選手に代表されるようなMLBプレーヤーの高年俸があると思います。日本の外食価格が上がってきたのも、インバウンド需要の高まりです。
トランプ関税によって米国の物価が上がることは、国際的に低廉な日本の物価水準を押し上げてくれるように思います。日本経済の浮揚につながるプラスの影響は大きそうです。