日本遺産は、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーです。
2015年にはじまった国の施策です。初年度に18のストーリーが認定され、現在ではストーリーは104になっています。初年度の18のうちには山口県絡みはありませんが、隣接した島根県の「津和野今昔〜百景図を歩く〜」が身近です。2017年に「関門“ノスタルジック”海峡〜時の停車場、近代化の記憶〜」が認定されました。
日本遺産のポータルサイトを眺めてみると、どのストーリーも実に魅力的です。日本人ながら、知らなかったこともたくさんあります。どこも一度行ってみたいなぁと感じさせる場所であり、触れてみたいなぁと思わせる歴史や文化です。
しかし、日本遺産の知名度はかなり低いような気がします。実際には観光振興と地域活性化の政策なのですが、文化庁の所管なので「継承の危機に瀕する文化財保護の緊急強化>多様な文化遺産の公開活用の促進等」という項目で予算化されています。
施策のスタートから9年が経過しました。この期間に新型コロナ騒動があったのが不幸ですが、何となく流れで続いているのかも知れません。令和6年度の予算額は7億円となっていますが、これでも費用対効果が十分とは言えない印象です。
あまり知られていないのは、混雑しないとも言えるので、秘かに楽しみたいとも思います。