設備投資計画達成に化学会社の機械・電気エンジニアを掘り起こす

設備投資は名目では過去最高を更新。実質では横ばい。

 

日経新聞では国内設備投資が横ばいという書き方をされます。その他のメディアでは、国内設備投資は堅調に増加という書き方が多いように思います。

DBJの分析は、国内企業の設備投資意欲は旺盛で計画段階では史上最高だが、設備投資が実現していない。これが本当のところのように思います。

 

内閣府
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DBJ
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DBJの資料にあるように、企業の設備投資計画と設備投資実績には以前から乖離があります。

 

計画したけれど実行しない(実行できない)理由は複数ありそうです。以前でしたら、資金調達が十分にできなかったとか、公的な申請や許可が通らなかったといった理由も多かったと思います。現在は、資金調達や申請許可は以前と比べて楽になっているようです。

 

代わって、現在では人手不足と資機材の不足や価格高騰が、設備投資を遅らせる原因ということになっているようです。しかし、実際のところはどうなんだろう?と思います。

 

山口県の中小の建設業や機械金属加工業の会社さんを見ていると、仕事がいっぱいでもう請けられないという会社ばかりではないと感じます。むしろ、もっと仕事をしたいという会社も多いです。

実は、人手不足というのは元請会社で設計や企画をする人材の不足という意味が強くて、実際の作業をする人ではないように思っています。とりわけ、化学・石油工業に比重が大きく、機械・建設の割合が小さい山口県には、対応できるエンジニアが不足している印象があります。

 

しかし、実際には化学・石油工業の企業内には、その分野に携われるエンジニアは存在はしています。もしかしたら、その企業のなかでは傍流にあって、あまり注目されていないかも知れません。

 

大手化学メーカーでは、そういった人材を掘り起こして、活躍してもらおうという動きがでていますが、まだまだ弱いと思います。もっと積極的に事業展開したり、他社と連携して、山口県内の機械・建設産業が、国内の設備投資需要を受けるようになることを期待しています。