一昨日・昨日の続き、配偶者手当の壁についてです。
配偶者手当という制度がある会社はまだ意外に多くて、全企業の63%くらいです。大企業では廃止した会社が多いのですが、中小企業では90%近くに配偶者手当があるようです。
この配偶者手当を支給する基準を、配偶者が扶養になっているかどうかに置いているケースが多いのです。扶養には、税法上の扶養(103万円の壁)と社会保険上の扶養(106万円あるいは130万円)があります。
配偶者手当という制度を持つ事業場は減ってきており、今後も減っていくことが予想されます。国家公務員の配偶者手当も廃止されるようです。
そもそも、配偶者がいない人が増えています。専業主婦も若い世代では少なくなっていて、共働き世帯が標準になっています。配偶者手当を支給する対象がどんどん減っているので、制度を見直す動きは加速されそうです。
一方で、子ども手当や子育て手当といった制度を、新たに取り入れる事業者は増えそうです。
男性と女性の役割が固定化されていた時代は終わりました。配偶者「手当の壁」については、政府が企業側に廃止を含む見直しの方向性を提案することで、自然に解消していくのがいいような気がします。