厚生労働省が公開している「令和5年 高年齢者雇用状況等報告」からの引用です。
65歳までの高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業は99.9%と、いまや全ての企業で65歳までは働けるようです。措置の内訳は、「継続雇用制度の導入」の導入が69.2%、「定年の引上げ」が26.9%です。さらに、70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業も29.7%に及んでいます。
私たちが就職した頃は、55歳定年が主流でした。調べてみると、60歳定年が企業の努力義務になったのが1986年で、義務化されたのは1994年(平成6年)です。
当時の会社の先輩たちは、割合にサッと退職して、悠々自適にシニアライフを楽しんでいく人が多かったように思います。
ゴルフや山登り、釣りに囲碁将棋、読書にカラオケなどなど。退職した先輩の家にお邪魔しても、話題が豊富で飽きません。
今や、本格的な70歳雇用時代の到来です。
若年層の人材を確保できないので、やむを得ず高齢者を雇用するという面もありますが、技術や知識・ノウハウの活用という意義も大きいでしょう。
一方で、高齢者の能力を有効に活用するには、いろいろな工夫も必要になります。
陳腐化した技術や知識を棚卸して再取得することも大事ですし、若い人に時代遅れのノウハウを強要されると弊害のほうが大きいでしょう。
健康や体力を維持していない高齢者ですと、突然休まれたりして職場が混乱します。逆に、体力的に無理な仕事を高齢者に担当させるのもいけません。
このあたりのさじ加減は管理者の頭を悩ませそうです。
また、高齢者といえども、よい仕事をしてもらうには、モチベーションを高めていく必要があります。高齢者向けの人事評価制度や、賃金や賞与、退職金などの支給方法なども考えどころです。
高齢者雇用を最大限に活用して、会社の持続的な発展につなげていきましょう。
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