プロ野球セントラルリーグが全日程を終えました。われらが広島カープは9月に入って、まさかの大失速で、4位となりました。
カープの課題は得点力が劣ることだと言われています。そこで、今シーズンの得点と失点をグラフにしてみました。野球は、得点が多くて失点が少ないチームが勝つ競技です。グラフでみれば、対角線の太い破線から右上に離れるほど、勝利する確率が高くなります。
得点では、横浜が522点で最も多く、2位はヤクルトの506点です。一方の失点は巨人が381点で最も少なく、阪神が続いて420点です。失点が少ないチームのほうが上位にあるということです。
チームの得点と失点から見込まれる勝率を計算する式にピタゴラス勝率があります。勝利と敗北の比は得点と失点の比の二乗に比例するという統計的な法則に基づいたものです。
計算式 : ピタゴラス勝率=得点の二乗÷(得点の二乗+失点の二乗)
上の表でP勝率と書いたのがピタゴラス勝率です。これを実力と考えれば、巨人や阪神は偶然の影響を受けて少し負けが増えていて、中日は少し勝ちが多くなったと判定されます。
さて、広島カープの来シーズンを考える場合に、仮に失点が今季と同じとして、ピタゴラス勝率で巨人を上回るには、得点を94点増やす必要があります。
今季のセリーグ打点王はヤクルトの村上選手の86点です。94点には少し足りないですが、村上選手が獲得できたら優勝に手が届くように思いますが、実はそうなりません。村上選手が試合に出るには、今の選手が1人出れなくなります。そのマイナス分は51点になるので、差し引き増加するのは35点です。
つまり、計算上では村上選手(クラスの選手)3人が必要です。なかなか現実味が無いので、みんなで少しづつ得点力を上げたうえで、失点を減らすことを目指すしかないのです。
オフシーズンにしっかり鍛える!!ってことですね。