上野のシンボルになっているジャイアントパンダのこと

上野動物園のジャイアントパンダ「リーリー」と「シンシン」が中国に返還されました。

 

「リーリー」はオス、「シンシン」はメス。ともに2005年に生まれた19歳で、日本には東日本大震災の直前の2011年2月にやってきました。高齢になってきたことから、中国に返還されることになりました。二頭のパンダには、「シャオシャオ」(オス)と「レイレイ」(メス)という、2021年に生まれた双子の子どもがあります。

 

帽子屋
帽子屋

上野動物園に最初のパンダ「カンカン」(オス)と「ランラン」(メス)がやってきたのは1972年のことです。日中国交正常化を記念して、中国から日本に貸与されました。

 

そのときのパンダブームは驚きでした。パンダ舎の展示用ガラスの前を立ち止まらずに歩くためだけに、毎日大勢の人が日本中から集まったのです。

 

日本では和歌山県「アドベンチャーワールド」に4頭のパンダがいます。ゆっくりパンダをみるなら、こちらが適していますが、あまり極端な集客にはつながっていないようです。

但し、アドベンチャーワールドでの飼育は本来展示を目的としたものではなく、繁殖目的ということなので、静かな環境は好ましいようです。

 

アメ横、上野公園、国立博物館、国立美術館など有名観光地を多数抱える上野ですが、なんといっても最大の観光資源は「パンダ」でしょう。パンダが上野にやってきて50年余りです。

なぜだかわかりませんが、中国で生まれ育ったパンダが、上野を象徴するシンボルであり続けています。 

 

日本でのパンダ飼育というか、パンダの観光資源化には、賛否両論があると思います。パンダの飼育には非常に高額な費用が掛かること、パンダの本来の生息地がチベット民族の区域であるということ、などです。少し考えてみてもいいかも知れませんね。