葉酸が認知症予防に効果があるということで、老人にサプリメントが人気なんだそうです。
葉酸というので、塩酸・硫酸・蓚酸・炭酸・・・のような酸なのかと思ったら、ビタミンです。最初にホウレンソウから単離されたので、葉酸というそうです。ホウレンソウなどの葉野菜、ブロッコリー、アスパラガス、豆類、果物(特にかんきつ類)に含まれるものです。欠乏すると主に貧血のリスクが高まり、妊婦の場合は胎児の生育に影響があるそうです。
葉酸の化学式は右の図です。
食品のなかでは、糖やタンパク質と結合したプリグルタミン酸型で存在します。胃酸で分解されて、図のようなモノグルタミン酸型になって、腸から吸収されます。
野菜や果物を適度に食べていれば、一般の方は葉酸欠乏症になることはないようです。葉酸が認知症に効果があるということもないようです。但し、貧血など葉酸欠乏症の人が認知症になりやすいのは確かです。
なぜなら、特別な病気がないので葉酸欠乏症の人の多くは、大量の飲酒をする人なんだそうです。大量にお酒を飲む人には、食事(とりわけ野菜や果物)をあまりとらない人が多いのです。こういう人が認知症になった場合に、葉酸が足らなかったからだ、ということにはならんでしょう。
葉酸は妊婦には、一般の方の2倍量が必要な栄養素だそうです。野菜や果物を含めて、食事をしっかりとれない事情があるなら、サプリメントの摂取も推奨されるようです。
尚、野菜や果物をあまりにも長時間加熱すると葉酸が分解してしまうので、注意が必要です。
結論は、過度の飲酒は控えて、野菜・果物・豆類を含む三食を、しっかり食べましょう!ということです。