昨日のブログの関連です。イスラエルとヨルダンの間にある死海はときどき干上がって湖ではなかった時期があるようです。
現在の死海も年々水量が減ってきているそうです。死海はヨルダン地溝帯の底にあって、ヨルダン川などからの流入はありますが、流出する河川はありません。流入した水が蒸発することで水量が一定に保たれるのですが、ヨルダン川からの取水量が減ると死海への流入量が減り、蒸発量が上回って、最後には死海が干上がると予想されています。
湖というものは、一般的に流入する河川からの堆積物で徐々に埋まっていくので、寿命が短く、2万年を超えて存在する湖は少ないのだそうです。
それでも、世界には100万年を超えて存在する湖がいくつかあります。100万年を超える湖を古代湖といいます。
そのうちの一つが琵琶湖で、500~600万年の寿命を誇るようです。古代湖のなかでも有数の古さです。
古代湖が注目されるのは、その湖にしかいない固有の生物が多く棲んでいるからです。100万年を超える長い時間は、淡水生物が独自の進化を遂げるのに十分な時間です。
琵琶湖と同じくらいの歴史があるアラル海は消失の危機に瀕しています。琵琶湖という稀有な古代湖の環境を保全して、生物進化の過程を研究することは、とても大事なことです。