中東情勢が混沌としています。エネルギーの多くをこの地域に依存している日本にとっても、無視できない重大な問題です。
直接的にはイスラエルとハマスの間で起こっています。
イスラエルはユダヤ人の国です。ユダヤ人はパレスチナに住んでいましたが、2000年前にこの地を追われ、世界に散らばり、虐げられました。約束の地であるパレスチナに戻って、この地を守り、メシア(救世主)の復活を待つことがユダヤ教徒であるユダヤ人の宗教的使命です。
ハマスはパレスチナ・ガザに拠点を持っているイスラム原理主義勢力です。イスラエルを取り囲んで、ヨルダン川西岸にはファタハ、北のレバノンにはヒズボラ、南のイエメンにはフーシ派があります。このうち、ヒズボラは対イスラエルとの戦いのためにイランがつくった組織といわれます。
なかなか日本人には理解が遠い争いです。宗教の聖地を巡る土地争いが、2000年のときを経ながら続いているわけです。日本としては、なんとか、折り合いをつけて欲しいと思っているのです。しかし、そもそもこの争いに火をつけたのが、第二次大戦以降のイギリスやフランスであり、火に油を注いだのがアメリカですから、なかなか鎮火しません。
この地区の安定に重要な国にヨルダン王国があります。中東地域にあって、穏健勢力としてイスラエルともアラブ・イスラム諸国とも協調し全方位等距離外交を基調としています。
ヨルダンに頑張って欲しいのですが、パレスチナ難民やシリア難民が多数流入していることもあって、経済・財政的にはピンチだそうです。
先日、アブドッラー2世国王のラーニア王妃が54歳となったという記事がありました。国王はたいへんな親日家で来日回数は15回にもなります。また、王妃は世界で最も美しい王妃として人気があります。
日本の皇室とヨルダン王室には伝統的に深い関係があります。昨年4月にはヨルダン国王夫妻が訪日されています。日本政府として、ヨルダンを支援することはもちろんですが、皇室と王室の友好が、中東和平に向けた一助になればいいなぁと思います。
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