偏西風とは何かが最もよくわかった。「ちとにとせ」

台風10号がゆっくりゆっくり迫ってきています。

 

以前の台風は、北緯30度(奄美大島と屋久島の間)を越えるあたりから東向きに進路を変えて、スピードを上げながら北上していくものでした。ところが、最近は東から西に向かって進路を取る台風(今年では5号と6号)や、北緯30度を超えてもゆっくりにしか動かない台風(今回の10号台風)が登場してきました。

 

「ちとにとせ」のWebサイトにリンク
「ちとにとせ」のWebサイトにリンク

さて、気候変動の話題では「偏西風」について語られる機会が多いです。偏西風が北に上がっているとか、偏西風が蛇行しているとかです。

 

脱炭素経営や事業継続計画作成などの機会に、偏西風とはどういうメカニズムなのかを説明することがありますが、結構わかりにくいようです。

よい資料はないか?と調べてみると、この「ちとにとせ」というサイトに辿り着きました。大学入試用の地理と歴史(日本史と世界史)のまとめサイトです。 

 

このサイトで、地理>自然環境・気候・気候要素・3風と進んでみてください。偏西風とは何かがよくわかります。

 

簡単にいえば、北緯30度付近にある暖かい高気圧と、北緯60度付近の冷たい低気圧の間を偏西風が流れているのが正常な大気の循環なわけです。ところが、現在の日本付近では赤道側の暖かい高気圧が強くなって北上し、北極側の冷たい低気圧は弱くなってやはり北上していく状況が発生しています。偏西風の蛇行です。

 

この偏西風の蛇行が、日本をはじめとする中緯度諸国における異常気象を引き起こしているのです。偏西風の蛇行がなぜ起こるのかというのは難しい課題です。

エルニーニョ現象やラニーニャ現象の発生も影響しているといわれますが、その現象がどのように起こるのかもはっきりしていません。ただ、地球温暖化が直接的あるいは間接的に関与している可能性は高いと思われますから、カーボンニュートラルを追求することを止めてはいけません。