農業の法人化を支援しています。農業経営体の数は直近の農業構造動態調査で88.3万経営体です。前年より4.1万(5.0%)の減少しています。
農業経営体の正式な調査は5年ごとの農林業センサスでおこなわれます。農業構造動態調査は、その間を埋める簡易調査です。直近の農林業センサス2020年では、農業経営体97.8万経営体です。2015年は124.5万経営体、2010年は150.7万経営体、2005年は176.1万経営体でしたから、20年間でほぼ半減しています。
経営体の数が減っているので、作付面積も減ってはいるのですが、その割合は小さくなっています。
2005年と2020年の農林業センサスを比較すると、稲作の経営体は140.8万から71.4万と半分以下になっていますが、作付面積は138.9万haから128.8万haと7%ほどの減少に留まります。
麦類では、経営体は11.5万から4.0万とほぼ1/3に減りましたが、作付面積は24.7万haから27.0万haへと9%余り増えています。豆類もほぼ同じで、経営体は1/3になりましたが、作付面積は12%余り増加しています。
野菜類では経営体が51.6万から28.3万に半分以下になりましたが、作付面積は28.1万haから26.5万haと5%強の減少です。
つまり、経営体の数は減っているのですが、1経営体の事業規模が大きくなってきました。農業経営体のうち販売金額1千万円以上の割合は、2005年は8.6%でしたが2020年には13.0%に増えています。
販売金額1億円以上の農業経営体は5093経営体から7862経営体、販売金額3億円以上ですと1182経営体から2261経営体へと大きく増加しています。山口県でも、販売金額3億円以上の農業経営体は2005年には9経営体でしたが、2020年には18と倍増しました。
農業の法人経営体の数も増加して、2005年の13,459経営体から、2020年は27,952経営体と2倍以上になっています。
しかも、法人経営体では規模拡大も急です。稲作では、2005年に法人経営での作付面積は3.1万haでしたが、2020年には20.5万haに増えています。1経営体当たりの作付面積は約9.2haから17.1haになっています。
日本の農業では、法人経営による大規模化がまだまだ進んでいきます。