石油枯渇を心配していた時代。ドラえもんは原子力で働いた

鉄腕アトム(1951年に登場)は100万馬力。原子力エンジンがエネルギー源です。

 

ドラえもん(1969年に登場)も、どら焼きなど食べ物を、体の中の「原子ろ」で原子力エネルギーに変えて動いています。エイトマン(1963年)もスーパージェッター(1965年)もジャイアントロボ(1967年)も原子力エネルギーが動力源です。ガンダム(1979年)は、一歩進んで核融合エネルギーが動力源になっています。

 

ドラえもん(Amazon)
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ざっくり、我々が子どもだった1970年くらいまでは、ロボットには原子力エネルギーが使用されることが多かったのです。

 

例外としては、鉄人28号(1963年)の太陽エネルギー<太陽の使者という設定>、光速エスパー(1967年)の強化服が光エネルギー<暗くなると力が出なくなるという設定>を使うといったものがありました。

 

当時は、石油や石炭は30年で枯渇すると言われていました。誰もが、21世紀には石油も石炭も使えなくなると思っていました。

太陽光発電の実用化を目指すサンシャイン計画がスタートするのも1973年のことです。

 

そうなると、未来のエネルギーとは、原子力(あるいは核融合)以外の選択肢は無いわけです。当時の未来ロボットは、そのほとんどが原子力をエネルギーとしていたわけです。

 

しかし、石油や石炭など化石燃料の可採年数は、その後どんどん延長されて、今では石油は今後55年分、石炭は約130年と推定されています。原子力に頼らなくて済んだから、よかったよかった、と言えるでしょうか?

 

化石燃料の消費量はどんどん増えています。つまりは、燃焼による温室効果ガスの放出量はとどまることなく増えます。

また、新たに発見された油田や炭鉱は、容易に採掘できないのでムリをしています。シェールガスやシェールオイルのように、高圧水で岩石中から採掘する技術も導入されています。このため、採掘中に大気中に漏れ出す温室効果ガスの量も大幅に増えました。

 

地球温暖化に歯止めがかかることはなさそうです。