リチウムイオン電池関連の火災が増えていますので、ご用心ください。
全国でどのくらいの火災件数があるのか、検索してもでてきませんでした。東京消防庁管内のデータでは、2023年の1年間に167件のリチウムイオン電池関連火災がありました。今年(2024年)は6月までの半年ですでに107件だそうで、昨年を超えることは確実のようです。
リチウムイオン電池が普及して母数が増えたので、火災件数が増えるのも仕方がないかもしれません。リチウムイオン電池は、エネルギー密度がニッケル水素電池の約2倍、アルカリ乾電池と比べると6倍くらいになります。小さな電池にたくさんの電気を蓄えることができるので使用されることが増えているわけです。
一方で、エネルギー密度が高いということは、それだけ危ないとも言えます。
東京消防庁の資料(2024.7.12発表)によると・・・
167件中、充電中が82件と半分近くを占めているので、充電中は要注意です。燃えやすいものの近くで充電しないほうがいいでしょう。
167件中、部分焼以上の延焼火災が15%あります。過去5年間で住宅の全焼が11件、半焼が9件あるので、結構大きな被害につながっています。
死者はありませんが、負傷者は14名です。
製品用途別では、モバイルバッテリー44件、スマホ17件、電動自転車14件、コードレス掃除機13件などです。モバイルバッテリーを、落っことしたり、何かにぶつけたりするなど、雑に取り扱わないように気をつけましょう。
一般的な注意としては、膨張したり、充電できないなど異常があるバッテリーを無理に使用しない、メーカーが指定する充電器やバッテリー以外は使わない、今の時期なら高温になるクルマの中に放置したり、熱のこもりやすい鞄の中で使用したりはしない。
といったことでしょうか。