南海トラフ大地震。高いところに避難する意識が重要

昨日(8月8日)16時43分に日向灘を震源とするM7.1の地震がありました。

 

南海トラフの西端にあたる日向灘が震源であることから、南海トラフ地震の発生確率が相対的に高まっていると判断されて、注意情報が発出されています。日向灘を震源とする地震は、フィリピン海プレートと陸側のプレートの間で起こります。

M7クラスの地震は10~40年周期で起こるようです。今回は1984年以来40年振りに起こりました。また、日向灘ではこれより大きいM7.6クラスの地震は約200年周期で起こるとされており、1968年日向灘地震から今は56年目です。

 

南海トラフを震源とする大地震は繰り返し発生しています。記録がある過去1400年間にM8~9クラスの大地震が9回(組)起こっています。南海トラフ地震では、西側と東側で半割れ地震が連続して起こることがあるので、これを1組にします。

例えば、1944年に昭和東南海地震が起こりましたが、これは半割れです。1946年に昭和南海地震が残った西側で起こっています。1854年の安政東海地震と安政南海地震は発生間隔が32時間しかありませんでした。

 

安政南海地震津波到達碑
安政南海地震津波到達碑

昭和東南海地震から、ちょうど100年ですからそろそろ溜まったひずみを解放する時期が近づいていると思われます。

さて、どんな対策をするかですが、生命を守るという意味で最大の注意は「津波」です。東日本大震災で地震の揺れが原因の死者行方不明は火災も含めても5%ほどです。95%の方は津波で亡くなっています。

 

山口県は瀬戸内海に面しており、四国があるから津波は大丈夫と甘く見てはいけません。

 

写真は、周防大島の外入にある「安政南海地震津波到達碑」です。

1854年12月24日の安政南海地震で発生した大津波が川を遡上し土手を乗り越え、大歳神(田んぼの神様)の祠がある小山の下の畑の近く(海抜16m)まで到達した。同町佐連地区では、この津波により集落の6割が被害を受けた。

と伝わっています。