右には右がある。ということなのか?イスラエルとパレスチナ

以前から思っていたのは、ハマスは何故降伏しないのだろうか?ということです。

 

イスラエルとハマスの戦闘は、ガザ地区の住民を悲惨な状況に追い込んでいます。すでに死者数が4万人に近づいているようです。それでも、ハマスはガザの住民を人間の盾として使いながら、イスラエルへの攻撃を続けています。ハマスの兵器はせいぜい小型のロケット砲ですから、たいした戦果は挙げられません。

 

ガザ2024.2
ガザ2024.2(AFP)

今回の戦闘は、そもそもハマス側が仕掛けたものです。ここまできて、ハマス側に勝ち目が無いことは明らかと見えました。

太平洋戦争の日本を思い出すと、「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」ハマスが降伏して終戦を迎えるのが、とりあえずは人的被害を減らす道なのではないかと考えていたのです。

 

このタイミングで、7月31日にハマスのハニーヤ最高幹部が、訪問先のテヘランで殺害されました。イスラエル側の誰かがロケット砲を打ち込んだという話もあり、イランがイスラエルに報復することが懸念されているという報道です。

 

あれやこれやの報道で分かったことは、どうもハマスはパレスチナの最強硬派ではないということです。ハマスが降伏すると、和平派が力を持って、国際社会のバックアップによってイスラエルとの共存共栄の道筋ができるというストーリーにはならないようです。

 

一方のイスラエルのネタニヤフ政権を極右と表現しているのも間違いのようです。ネタニヤフは右派ではあってもイスラエルで極右でなく、よりさらに右に位置する勢力があり力を持っているようです。やはり和平派の力は限定的です。

 

つまり、太平洋戦争の日本のようの一つにまとまっているわけではないパレスチナでは、ハマスが降伏しても戦闘は終わりません。

反対に、イスラエルのネタニヤフ政権をけしからんと転覆させたとしても、戦闘は激化するだけかも知れません。これは、太平洋戦争で完全にはまとまっていなかった連合国側のロシアの行為などで少し想像できます。

 

誰と誰が握手をすれば、イスラエル・パレスチナ和平が成立するものかは混沌としています。