夏が来て道路わきの木々が枝を伸ばして、道路標識を覆っていることがあります。
まぁ、完全に道路標識を覆い隠していたら、そもそもそこに標識があることに気がつかないわけで、実害はあまりありません。むしろ完全には隠れていないが、容易に判別できない標識のほうが問題で、「あれっ?? なんの標識だった??」と気が散ると事故を起こしかけません。
道路標識は全国に約950万本が設置されているそうです。道路総延長が約123万㎞なので、1㎞当りおよそ8本という計算になります。結構、多いですね。
もちろん高速道路(総延長0.9万㎞)の標識密度はもっと高いでしょうし、国道(5.6万㎞)、県道(13.0万㎞)と順に標識密度は下がっていくと思います。
それにしても、950万本の標識を維持管理するのは大変です。木も草も盛大に伸びるので、伐採が追いつくことはなさそうです。
以前のブログにも書きましたが、道路上の停止線や横断歩道の白線、「止まれ」などの標示が消えていたり、薄くなって危険なところもたくさんあります。消えない(消えにくい)白線や標示製品はあるのに、道路管理者がこれを使わない理由は謎です。
これからの日本では少子化が進み人手不足は一層加速します。これだけの道路標識や標示を維持することは年々困難になっていくと思われます。道路標識の数を減らしていかなければならないでしょう。さらに、新しい道路を作るばかりではなく、使用頻度の下がってしまった県道や市町村道を廃道にしていきたいです。維持管理が必要な道路総延長を短縮するのです。
☞ 2020/09/09 カーナビの距離優先はやはり危険だった
次には、国内を走るクルマには道路標識を自動で取得するカーナビ装置の装着を義務化することだと思います。道路を走っていると、「制限時速○○㎞/h」「横断歩道に接近」「学校あり」「すべりやすい」とかを、クルマが音声やナビ表示でリアルタイムにドライバーに知らせる仕組みです。道路標識そのものをクルマに積むわけです。
当然、クルマの運転にも自動的に反映されます。自動運転の前提ですが、制限速度が変われば車速は自動的に制御されます。横断歩道に歩行者が立っていたら、自動で減速されるのです。
これなら、道路標識が見づらくて仮に見落としても、制限速度の超過などの交通違反をすることはありません。
山陽自動車道には広島岩国道路という区間があります。
広島岩国道路 Wikipedia:国道2号の交通混雑の緩和を図るため、一般有料道路として建設された道路である。廿日市JCT - 大竹JCT間は山陽道の本線と連続しており、事実上山陽道の一部のように機能している。道路の規格が第1種第3級であるため、最高速度が80 km/hに指定されている。
この区間は広島県警のドル箱として有名です。山陽自動車道を広島市から山口県に向かって走ると、広島市内を抜けて廿日市市に入るとクルマが減って走りやすくなります。ホッとしていると、秘かに広島岩国道路に入っていて、制限速度が100㎞/hから80㎞/hに落ちます。しかし、見やすい大型標識や電光標識、注意を促す看板などは設置されていません。うっかり走っているクルマは、広島県警の覆面パトの餌食になります。気をつけましょう。
すみません。山口県にも山口県警のドル箱が隠れています。インスタ映えする有名神社に向かう道なんかが有名です。県外ナンバーが続々サイン会場に誘導されます。夏の観光シーズンになりますから、気をつけてください。