木材輸出第1位は志布志港

2023年の木材輸出額は505億円で前年(2022年)より減りました。

 

日本は世界でも有数の森林大国で、森林面積は約25万㎢もあります。シベリアの針葉樹林をかかえるロシアの815万㎢はともかくですが、人口大国インドの森林面積が72万㎢ということを考えれば貴重な存在です。また、国土の森林率は68.4%とOECD加盟国ではフィンランド、スウェーデンに次いで3位に位置します。

 

木材輸出推移(国別)
木材輸出推移(国別)

日本の森林蓄積は十分に増加しています。戦後の植林活動によって、人工林では主伐期にある50年生を超える樹木の割合が7割を超えています。

世界人口が増加するのに伴い、世界の木材需要は増加しています。日本の森林のポテンシャルは非常に高くなっています。

 

また、地球温暖化対策としても、森林の役割は重要です。樹木が二酸化炭素、つまりは温室効果ガスをたくさん吸収していくのは成長期です。つまり、成熟した木を伐って木材資源として使い、新しい木を植えていくことがたいせつです。

 

日本の木材輸出国は約半分が中国です。中国に輸出される木材は主に丸太です。中国国内の建設や土木に使われる他、中国で加工されて第三国に輸出されるものもあるようです。

木材輸出にも中国リスクは隠れているようです。新たな市場開拓も必要なようです。

 

日本の木材輸出港の1位は鹿児島県の北東部にある志布志港です。志布志は宮崎県の串間市と隣接しています。宮崎県産の木材を、主に中国に向けて多く輸出しています。中国の受入港は主に中部地域(上海の周り)です。

2022年の統計で宮崎県の木材産出額は282億円で、北海道の384億円についで全国2位です。3位は岩手県の201億円。

 

ちなみに、山口県の木材産出額は4億円弱で24位、宮崎県の1/70です。人工林面積は宮崎県の約33万haに対して、山口県は約19万haと6割弱もあるので、もう少し林業振興に力が入ってもよいように思います。そのときの課題は海上輸送なのかもしれませんね。 

 

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木材輸出資料(20024.5)
木材輸出をめぐる状況2024.5林野庁.pdf
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