物流会社の仕事をしているので、物流センサスを検討しています。
(問題)山口県を発地とする物流で最も重量が大きい品目は何でしょうか?但し、物流センサス2021年の調査です。答えは「石炭」です。以下、2位「石灰石」、3位「鉄鋼」、4位「セメント」、5位「化学薬品」と続きます。いかにも山口県っぽいですね。尚、順位は価値ではなく、重量であることに注意が必要です。
石炭は山口県で採れるものではないので、海外から輸入されたものが山口県の港に入荷します。この港を発地として物流がされるので、着地も63%が山口県内です。
県外の着地としては、兵庫県、愛媛県、広島県などに少しづつ運ばれます。
一方で石灰石は山口県で採掘されます。県内の石灰石鉱山を発地として、山口県内が着地なのは全体の7%しかなく、なんと74%が兵庫県が着地になっています。
兵庫県には丸尾カルシウムのような大需要家があるので、山口県の石灰石が瀬戸内海を東に向かうのでしょうかね?
尚、宇部市のUBEでも石灰石を大量に使っているはずですが、自社の石灰石鉱山から専用道路(日本一長い私道:興産道路)を経由して運ばれるので物流量にはカウントされないだろうと思います。
この石灰石の発着では、山口県以上に発地としての重量が大きい4県の着地です。
北海道を発地とする石灰石は大半が北海道内を着地とします。三重県発はほとんどがお隣の愛知県が着地です。福岡県の着地は福岡県が最も多くなっています。
面白いのが高知県です。高知県を発地とした石灰石は、千葉県・東京都・神奈川県の首都圏1都2県が着地です。太平洋を東に向かうわけですね。