連語とは、複数の単語からなるが、まとまった形で単語と同様に用いられる言語表現をいう。
突然ですが連語です。「計り知れない」は、「計り」「知れ」「ない(否定)」という3つの単語から「おしはかれない」「想像できない」という意味のまとまりをつくります。まぁ、成り立ちはわかりやすいです。
「やりきれない(遣り切れない)」は「遣り」「切れ」「ない(否定)」で、「やれない」「切れない=終わらない」から「我慢できない」という意味に転じています。「計り知れない」より。一段複雑です。
同じ遣らぬでも、「さめやらぬ(醒め遣らぬ)」はちょっと単純です。
「ここのところ」は「ここ(此処)」と「ところ(所)」という単語2つで「最近」という新しい意味になります。
「とってつけたよう」は「取る」「付ける」「の様」ですかが、「取る様子」+「付ける様子」=「わざとらしい」というわけですが、なかなか難しいです。
「恐れ入ります」は「恐れ」「入ります」の2つの単語で感謝や恐縮する気持ちを表すひとつのまとまりになります。この連語も成り立ちは少しわかりにくいです。
似たようなことばで、「ごめんください」は「御免(ごめん)=正式な許可」と「ください」ですが、訪問のときの声掛けなどに使われます。
最後に(本当は最初だった)「おいでませ」 です。
「おいで」と「ませ」がまとまった連語です。「ませ」は「ます」の命令形ですから、「おいでませ」は「おいでなさい」「来なさい」という意味です。「おいで」が出での敬語表現で、「ます」が丁寧の助動詞なので、命令ではなく依頼の表現になっているようです。
新緑のやまぐちに、おいでませ!