能登半島で発生した大きな地震は、被害状況が徐々にわかってきました。
能登半島ではこれまでも地震が継続して発生していました。近いうちに大きな地震に襲われる可能性が高かったので、もっと真剣に考えておくべきだったのかも知れません。しかし、地球の時間軸と、人の生活における時間軸には大きな乖離があるので、差し迫った脅威と捉えるのは難しいことです。
それにしても、大地震が元日に発生するというのは、どういうことなんだろうと思います。過去に遡って調べてみたのですが、日本では正月三が日に大きな災害が発生したという記録は、意外に少ないのです。
最近では 2019年1月3日に熊本地震の余震とみられる震度6の地震が起こったのが目立つ程度です。
能登半島では2007年と昨年・2023年に被害地震が続けて発生しました。昨年5月のときのブログです。
☞ 2023/05/08「この際、液状化現象についても検討するとよい」
2007年地震は輪島市沖を震源としてマグニチュード6.9、深さ11㎞、最大震度は6強です。2023年地震は珠洲市を震源としてマグニチュード6.5、深さ12㎞、最大震度は同じく6強でした。
この2つの地震では、震度は同じですが地震の強さマグニチュードが0.4違います。マグニチュードは常用対数を用いた単位で、0.2違うと2倍の大きさです。つまり、2023年の地震は、2007年の1/4の強さでした。何となく、このまま小さくなるのかな?と感じました。
今回、2024年1月1日の地震は、やはり珠洲市を震源としてマグニチュード7.6、深さはごく浅い(深さ10㎞以下と思われる)、最大震度7でした。マグニチュードは2007年地震より0.7大きいので、地震の強さは10倍になります。
☞ 2015/05/13「マグニチュード(M)とSI単位系のお話」
阪神淡路や新潟中越の地震と同じく活断層型の地震です。東日本大震災などのプレート型の地震と比較して地震の強さは小さくなりますが、陸域の浅いところで発生するので、狭い範囲に大きな被害を出します。日本列島であれば、どこにでも起こる可能性がありますから、注意と対策を考えておくことは大事です。