働く人にはいろいろな労働時間のパターンがあります。勤務時価が毎日9時~18時で昼休憩が1時間という人が多いとは思いますが、意外に過半数もいないのではないでしょうか。
生鮮品を扱う人は夜明け前から働き午後に仕事が終わります。居酒屋やディナーレストランでは午後から始まって夜遅くに仕事が終わります。工場の4組3交替勤務では朝勤・昼勤・夜勤が繰り返されます。医療機関などでは変則的な16時間交代勤務などがあります。バス運転士やトラックドライバーの勤務時間の計算はルールが異なります。
社会の要請を満足させるには、すべての労働者が9時~18時にだけ働くというわけにはいきません。そのために、いろいろな労働時間があるわけですが、変則的な労働時間が労働者の心身の健康に悪い影響を与えるというのは容易に想像できます。
変則的な労働時間の労働が与える社会的な便益の大きさと、労働者の心身のダメージに起因する社会的な損失の大きさを計測して、前者のほうが明確に大きくなければ、こういう働き方は棄却されるべきです。
しかし、実際に変則的な労働時間で働くことで、労働者の心身にどの程度の悪影響が生じるのか、きちんと計測したデータというのは、意外に少ないように思います。
個人的な感想でいえば、労働時間の変則性が働く人の心身 に与える影響は想像するほどには大きくはないように思います。
私は、1シフト8時間の4組3交替の連続操業の工場で働いていた頃に、健康状態に異常はありませんでした。勤務毎の間隔が8時間の場合は、一回の睡眠は4時間くらいになります。仮に、それが何日か続いても、調子が悪くなることはありませんでした。
ここでのポイントは唯一、睡眠です。
睡眠は時間も大事ですが、質がもっと大事なんだろうと思います。睡眠の大切さを自覚したうえで、入眠に適した部屋の環境(暗くする、温湿度を調整、騒音がない)を整えて、自分に合った入眠儀式(入浴とかBGMとか)をおこなうことで、よい質の睡眠が確保できれば、創造するほどには心身に悪影響がでないものかもしれません。
働き方改革のなかでは、睡眠について学ぶこと、教えることも大事なように思います。