コロナ禍で人気が出たことで、多くが参入したけれど、早速淘汰がはじまったそうです。
コロナ禍で、深刻な被害を受けた飲食業界で、ほぼ唯一に売上を伸ばしたのが焼肉業界です。特に、超強力な換気機能がある無煙ロースターを設置している店が人気を博しました。焼肉の煙と一緒に、店内の空気もウイルスも吸いとります。さらに、焼肉店はお客さんが自分で調理をする完全セルフサービスですから、他人との接触が限定されます。まぁ、熱々の焼肉食べながらウイルス感染するイメージそのものもありませんよね。
キャンプブーム、オートキャンプや一人キャンプ、グランピングなどはコロナ前から流行っていたのですが、コロナ禍が後押しして急加速しました。 まぁ、人里離れて、一人とか家族だけで過ごすなら、感染リスクはありません。
ところが、コロナ禍が終わるや否や焼肉店の倒産が続いているというニュースです。焼肉で必須なものは、当然ですが「肉」と「火力」です。円安に燃料高のダブルパンチで、肉、とりわけ焼肉店で主力の輸入牛肉は価格高騰しています。
もちろん、強烈な換気を確保するための電力もガスや炭などの燃料も値上がりは止まりません。コロナ禍を追い風に安易に参入したような事業者さんは、早くも苦境に陥っています。
キャップのほうは、もともと上り調子だったところに人気が沸騰して、一種のバブル現象となっていたので、急速にしぼんだ印象です。キャンプを楽しむ人はそれなりに増えてはいるのでしょうが、困窮しているのはキャンプ用品のメーカーなどです。
コロナ禍で多くのキャンプ初心者が誕生したので、良いものもちょっと粗悪なものも、キャンプ関連用品がバカ売れしました。実際は、そんなもの要らないというようなグッズもです。お試し初心者が市場から退場した今では、キャンプ用品の需要は低迷してきました。
そんなこと思っていたら、焼肉×キャンプなどという新業態を立ち上げた猛者もいます。焼肉もキャンプも、かなり専門性の高いものです。ブームに乗っかって簡単に儲けてやろうと、参入した事業者さんが苦しんでいるような印象です。
事業再構築なんて、容易には成功しないという教訓です。やはり、しっかりしたバックボーンをつくってから、事業に取り組むことが大切です。