マグマがつくった山口県なのね?

山口県北西部には40あまりの火山体から構成される阿武火山群があります。

 

阿武火山群は有史以来には活動が確認されていません。最も時代が近いのは、萩の笠山火山の噴火活動です。笠山では、約11000 年前に地下からのマグマの盛り上がりで溶岩台地が形成されていました。8800年前に笠山は最後(最新)の噴火をしました。 

☞ 萩市観光協会「笠山」

 

さて、グーグルマップを地形図にして山口県の島根県よりを眺めてみると、ちょっと変わった地形が目につきます。

右の地図で「ここ」と矢印を引いたところです。拡大してみてください。東北東から西に向かって、崖状の地形が見受けられます。

 

 

下の図は国土地理院の地図で該当部分を拡大したものです。地面が楕円状に陥没している様子がほのかに分ります。これは、田万川カルデラと言われ、約3500万年から3000万年前の巨大火山噴火の跡です。山口県から山陰西部にはこのようなカルデラの跡がたくさんあるそうですが、地形図でよくわかるのは田万川カルデラくらいです。

☞ 萩ジオパーク「萩の大地の成り立ち」

 

カルデラといえば阿蘇ですが、阿蘇の大噴火は約9万年前のことですから、しっかり残っています。中国地方では約10年前の噴火でできた三瓶山のカルデラが有名です。

☞ マグマがつくった山口県。おいでませ山口へ!

 

田万川カルデラ
田万川カルデラ