賞味期限に気をつける、消費期限にはもっと気をつける

Jリーグの2チームが、試合会場で「賞味期限」を超えた商品を販売したことを相次いで謝罪しました。

 

「賞味期限」は「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のことです。つまり、賞味期限を過ぎていても、すぐに食べられなくなるわけではありません。また、賞味期限を過ぎた食品を販売することだけでは法律に抵触しません。わざわざ、賞味期限を過ぎた食品を仕入れて、安値で販売している事業者さんも複数あります。

 

ろすのん
ろすのん

実際のところ、賞味期限をかなり超過しても、保管状態が明らかに悪くない限りは、品質が変わらずおいしく食べられます。問題になっている日本のフードロスを減らすには、賞味期限についての意識を変えることは大事です。 

 

但し、販売者としては害が無いならいいじゃないかというわけにはいきません。また、賞味期限は商品に明示されているので、販売することが違法ではないので、購入した消費者に責任があるという強弁もいけません。

 

品質には、その商品の本来の性能(食品の場合で言えばおいしさとか安全性)を満たすことに加えて、消費者の期待という無形のものもあります。消費者が賞味期限に余裕がある商品という暗黙の期待を持って購入しているのであれば、賞味期限を超えた商品は不良品なのです。つまり、実務上はこの商品は賞味期限を過ぎていますと消費者に明示して販売する場合を除いて、販売者に瑕疵があるといえます。

賞味期限には、しっかり気を付けて、商品管理をすることが大事です。

 

賞味期限に似た用語に「消費期限」があり「安全に食べられる期限」のことです。弁当や生菓子など、いたみやすい食品に表示されています。つまり、消費期限を超えている食品を食べると健康被害の起こる可能性がある(起こる可能性があるは、必ず起こるということではないですが・・)ということです。したがって、消費期限切れの食品の販売にほうは、食品衛生法にある「人の健康を損なうおそれがある商品の販売や陳列」に該当して違法です。

消費期限には、もっとしっかり気を付けて、商品管理をしましょう。