コロナ禍で、山口県の宿泊施設 客室稼働率は全国トップだった

必要があって宿泊施設の客室稼働率を調べていて、ちょっと驚きました。コロナ禍の2020年と2022年は山口県の客室稼働率は全国1位、2021年は島根県に次いで2位でした。

 

「コロナ禍で宿泊業は苦境に喘いでいたのだから、ここらで支援をしてください」という文章を書くために調べていたので、こりゃ藪蛇です。どうも、山口県での宿泊は、コロナ禍があろうとなかろうと、必要に迫られてのことだったようです。観光や物見遊山で来県される人は少ないというわけです。

 

観光庁 客室稼働率
観光庁 客室稼働率

全国の宿泊施設の客室稼働率はコロナ前の2019年には62.7%でしたが、2020年には34.3%、2021年も34.3%と大幅に下がりました。2022年に46.6%と回復の兆しがあり、今年は8月までで55.7%まで戻しています。

 

コロナ前には80%近い客室稼働率で全国で断トツだった東京都は2020年には33.6%に下がり、北海道は65.3%から2021年の32.7%へ、沖縄県は64.7%から2021年には25.2%に下がりました。どこも半分以下の稼働率ですから、経営破綻を回避するのがやっとです。

 

一方の山口県ですが、2019年に54.8%で全国31位だった客室稼働率は、2020年には45.1%に下がりましたが、減少率が10%未満と小さく済みました。この結果、2020年の客室稼働率ランキングでは全国1位となりました。2021年は48.2%とやや回復しましたが、お隣の島根県の49.4%に僅かに及ばず2位。2022年は56.5%で再び1位です。

 

山口県の宿泊者にはビジネスや工場の工事関係者などが多いということです。また、外国人の宿泊が、もともと年間10万人(全体の3%ほど)と少ないことが、ダメージが小さかった大きな要因です。

 

まぁ、手放しで喜んでいいという状況ではありませんが、山口県内の宿泊事業者さんにとっては、幸いだったとは言えそうです。尚、コロナ禍の影響が無くなったことで、2023年8月までの実績では、山口県の客室稼働率は51.7%で全国27位とほぼ定位置に戻っています。

 

というわけで、客室にはまだまだ空きがございます。おいでませ山口へ

前日のブログ<     >翌日のブログ