経営計画をつくときにSWOT分析というフレームワークを使います。
SWOT分析に限らないのですが、誰のためにおこなうのかで結果が変わります。特定の利害関係者にみてもらうためのSWOT分析もあれば、誰にも見せない経営者だけが心に刻むSWOT分析もあります。SWOTでも外部環境にO(機会)とT(脅威)には一見すると客観性がありそうですが、必ずしもそんなことはありません。内部環境であるS(強み)とW(弱み)に至っては、千差万別の見方があります。でも、それでよいのです。
セミナーでSWOT分析をしてもらったところ、強みに「従業員が少なくてコミュニケーションがよい」、弱みに「従業員が高齢になって仕事にミスが増えた」、強みに「自然が豊かで静かである」、弱みに「少子化で地域の人口がどんどん減っている」と、同じような内容を参加者のほとんどが書かれました。ご当地あるあるですかね?
う~ん、これはこれで間違ってはいないのですが、このSWOT分析であれば、改めて書き出さなくてもよいことかもしれません。
やはり、強みや弱みは他社、とりわけ競合他社と比較して強いのか弱いのかを書き出したいです。機会や脅威も一般論では無くて、自分の会社にとっての機会と脅威を書き出さないと意味がありません。
強みに「(他社と比較して)資金が豊富で投資意欲が旺盛」、弱みに「(他者と比較して)本社の立地が水害リスクが高い」、機会に「来年予定されている国際的な大型イベントに参加が決まった」、脅威に「温暖化で大型台風が襲来するリスクが高まっている」などと書き出せると、新しいアイディアが生まれてきそうです。
是非、考えてみてください