最新の男女平等度ランキングで日本は146か国中125位でした。
世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表しているのですが、日本は2022年の116位から9ランクもダウンして過去最低の125位です。このランキングを金科玉条のように崇め奉るコメンテーターさんも多いのですが、決して不名誉なことでもないようです。
☞ 2017/01/09 ”perfect human”とは両性具備者?
男女が平等ではないというのは、日本以外の国では女性が虐げられているというイメージです。OECDが調査した幸福度調査で最新の2020年版で、男性の幸福度と女性の幸福度の差がを最も大きかったのが日本でした。
もちろん女性の幸福度が男性を上回っていたのです。
また、日本は男女の平均寿命の差が世界8位ですが、事実上は世界で最も大きい国です。もちろん女性のほうが長生きです。
事実上というのは、男女の平均寿命の差が大きい1位はロシア、2位はウクライナです。こういう国では天寿を全うできない男性が多いということです。
さて、男女平等ランキングの上位国は、1位がアイルランド、2位がノルウェー、3位がフィンランド、4位がニュージーランド、5位がスウェーデン、6位がドイツ。ここまでは、まぁまぁなるほどです。しかし、7位はニカラグア、8位はナミビアと続くとアレってなってきます。さらに12位がルワンダで、アジアの最上位は16位のフィリピンです。
欧州などの上位国の特徴は、国民に占める海外出生者の割合が高いことです。
アイルランドは人口の16%が海外出生者で、人口増加の7割が移民で占められています。北欧諸国は人口の概ね10%前後が海外出生者です。ドイツの海外出生者は15%くらいですが、二世まで含めると20%を超えます。ニュージーランドでも、産まれる子の過半数で、親は海外出生者です。
移民の多いこれらの国では、男女平等ではあるのですが、同性間では必ずしも平等ではないのです。自国の女性が学歴や資格や血縁を活かして働くうえで、家事や保育や単純労働を担っているのが海外出生者の女性というケースが多いというわけです。
ニカラグアやナミビアに知識は無いのですが、フィリピンが参考になると思います。フィリピンは政治でも経済でも、名門家系の女性がトップに立っているケースが多いです。この女性たちが優秀であることは間違いないのですが、その生活を支えているのは、同じフィリピン人の豊かではない家系の女性たちです。
日本は男女平等ではないかも知れませんが、女性の同性間の格差も小さくて、 結構良い国です。変なランキングに惑わされることなく、男女で手を携えて、豊かで幸せになることが日本の名誉だと思います。