バランススコアカード(BSC)で業績改善に取り組む

バランススコアカード(BSC)は、会社に入って何年か経ってから登場しました。 

 

我々世代にはおなじみのBSCと戦略マップですが、最近はあまり見ることがありません。管理会計の手法ですが、業績評価や人材育成に使い勝手がいいものです。「財務」の視点だけでなく「顧客の視点」「内部統制の視点」「学習と成長の視点」の3つを加えた4つの視点から成り立っています。

 

積み重ね
積み重ね

「財務の視点」の対象は株主です。 目標には利益率が使われ、営業利益率、経常利益率などもありますが、特にROI(資本利益率)が重視されます。

 

「顧客の視点」の対象はもちろん顧客です。顧客満足度を向上させることが目的ですが、顕在的な満足だけでなく潜在的な満足度を高めることを考慮します。顧客維持率、新規顧客獲得数などのほか、市場占有率なども指標になります。

 

「内部統制の視点」では、株主と顧客の双方が納得するようなシステムを構築します。新規事業の立ち上げ数、新製品の開発数、改善提案件数、製造業であれば在庫回転率などが指標です。

「学習と成長の視点」の対象は従業員です。能力を開発し、訓練し、維持し、向上させていきます。従業員満足度、教育訓練、資格取得、スキルアップなどを指標にします。

 

BSCはこれら4つの視点の内外にある因果関係 を基に、戦略を策定し、計画を立てて実行する手法です。BSCによって戦略を可視化できることがポイントです。

BSCは広く普及していますが、財務指標のような明確なものだけではなく、満足度とかスキルのように無形のものも評価の対象にします。総合的なものの見方が大事なので、使いこなすには少しコツと経験が必要なようです。