プロダクツライフサイクル曲線という考え方があります。
製品を導入期・成長期・成熟期・衰退期の4つに分けて考えます。自社の製品がどの段階にあるのかを把握して、その段階に応じたマーケティング戦略を採用します。導入期には広告宣伝をして認知度を高める、成長期には適切な設備投資をおこなって需要に応える、などです。近年の製品はこのライフサイクルが短縮されて、成熟期も長続きしなくなったと言われます。
ライフサイクル曲線を図にすると、右のグラフの青い線になります。
ここで、オレンジ色の棒グラフが近接した値の変化量です。 成長期の途中に矢印で示したところまでは、変化量が増加していて、それ以降は減少しています。
この変化点を把握することが大事です。この頃は、成長期のど真ん中ですから、材料や資材調達に奔走して、生産機械を導入して、新規雇用を集めるのにてんやわんやかも知れません。資金や情報も集めないといけません。
しかし、ずっと成長していくわけではないということです。
そこで、考えるのはこの変化点をいかにして先延ばしできるかです。せっかく集めたヒト・モノ・カネ・ジョウホウに目一杯働いてもらうことが大事です。
魅力的な派生商品の開発に力を入れる。ハード製品であればソフト製品を組み合わせる。製品にサービスを追加する。お客様に買いたいと思わせるブランド価値を提案する。などです。また、市場を席捲するような強い製品であれば、同業他社あるいは異業種の他社と協働することも考えられます。
ライフサイクル曲線で成熟期を維持する活動を担当するのは、結構しんどいです。一方で、成長期を長く続ける活動は楽しいです。知恵と技術が試されますが、できたら担当したい(したかった?)ですね。