トナラーの心理学。あなたの心のバイアスが生んだ幻かも

空いている駐車場でポツンと一台駐車しているクルマの隣に、わざわざ自分のクルマを止める方をトナラーと呼ぶそうで、結構な話題になっています。 

 

ネットニュースには、トナラーの心理がどのようなものか?を解説した記事がたくさん載っています。普通は隣にクルマがあるのは、ちょっと嫌というか心配なので、空いているなら広いところに駐車しそうです。私なんぞは駐車技術に自信が無いので、入口から少々遠くても左右にクルマのないところまで行ってとめます。確かに、ちょっと理解できません。

 

トナラー探し
トナラー探し

そこで、トナラーって、ホントにそんなに多いのか?と グーグルアースで近くのショッピングモールの駐車場をいくつか眺めてみました。山口県のショッピングモールは、どこも広い駐車場があるので、航空写真でみれば空いているところばかりです。

 

結論として、トナラーとはっきりわかるような画像は発見できませんでした。仮に2台が並んでいたとしても、入口に近いとか、理由がありそうです。

 

そこで、関東やら関西やらの大都市圏や、山口以上の過疎地域などの駐車場も眺めてみましたが、やはりトナラーの存在は確認できません。

 

つまり、トナラーと言われる方の数はかなり少なくて、希少な存在と思われます。まぁ、多くの運転者のなかには、隣にクルマがあって目印になったほうが止めやすいという人もいるのかも知れませんが、極めて少ないようです。

 

むしろ、なぜトナラー問題がこれだけ取りざたされたのか?という、多数の心理のほうを探るほうが興味深いような気がします。

トナラーに何度も遭遇したという人はあまり多くないでしょう。そういう人でも、他人からこんな迷惑があったという話を聞くと、過去の記憶の中から(それが真実か否かは別として)同種のことを探し出しているのではないかと思います。

 

自らが被害者の側であることが心地よいという心理は、昔からあったのですが、ネット社会においてはより強くなってきたような気がします。専門家ではないので、個人の感想です。