エンゼルスの大谷翔平の処遇が大きな話題になっています。複数年契約で、6億ドルとか7億ドルとか、とんでもない数字が飛び交っています。
プロスポーツの世界では、スーパースターに高額な報酬を支払うのは当然のことです。しかし、大谷選手の所属するエンゼルスはリーグ戦では苦戦しており、ポストシーズンへの参加の可能性も小さいようです。いわゆる「なおエ」です。
最初に考えるのは、1人のスーパースターと複数人のスターの代替性です。
エンゼルスは大谷翔平というスーパースターを手放せば、スター級の先発投手・リリーフ投手+ホームランバッター+盗塁スペシャリストの4人を獲得することは容易です。
もし、チームの経営目標がポストシーズンでの活躍ならば、この1:4のトレードには十分な合理性があります。
しかし、チームの経営目標が成績以外の経済価値の向上とか地域社会への貢献とかにあれば話は別です。この場合には、スーパースターの代替可能性はとても低くなります。
ここで考えないといけないのは、スーパースターに支払う膨大な金額の報酬です。スーパースターには、当然ですが、報酬に見合った働きを期待します。問題なのは、どのタイミングで、その報酬が提供されるべきなのか?です。
実績が短いスター選手がスーパースターに育つと期待して、早い段階で高額な契約をしてよいのか? もう少し実績をみてから契約したいと遅らせることで、その選手のモチベーションが低下してしまう? まぁ、いろいろなケースがあると思います。
日本の企業でもスーパースターを養成することは大事になっています。一方で、スーパースターの存在が会社全体の業績に結び付くのか?はよく検証しないといけません。