日本の適正な人口規模ってどのくらいなんだろう

少子化が国難というのは、どう考えても正しくないような気がします。 

 

そもそも日本の人口が多すぎる、とりわけ老年人口が多すぎるのが国難の根源です。比較されることが多い南半球のニュージーランドは、面積は日本の3/4ですが人口は1/30です。ニュージーランドの一人当たりのGDPが日本より高く、国内の資源で生活のほとんどが賄えて、教育や福祉に潤沢な資金をつぎ込めるのは、人口が少ないからに他なりません。

 

可住地面積の比較
可住地面積の比較

日本では、出生数が80万人を下回り、70万人台前半までなりそうという報道です。

しかし、一方で人生100年時代と盛んに言っているので、仮に出生数が70万人で継続したとすれば、日本の人口は7千万人です。

 

人口7千万人は、1945年の終戦時の日本の人口です。

その後わずか20年余りで、日本の人口は3千万人増えて1億人を超え、さらに30年余り経った2005年に人口1億2800万人でピークとなったわけです。戦後60年間で6千万人近く増えた後、減少に転じています。

 

現時点で日本の人口は1億2300万人ほどで世界11位です。

しかし、65歳以上の高齢者人口では3800万人をかかえる日本は世界4位に位置します。しかも、3800万人のうち700万人は日常的に介護や支援が必要で、90万人以上は要介護4以上のほぼ寝たきりの方です。

日本は1人当りの生産性が低いという非難がされますが、一定の高齢になると、年齢とともに生産性は低下していきます。自分自身が、日々実感していますので間違いないです。また、こんなこと書くと叱られそうですが、介護や支援を必要とする700万人(ニュージーランドの人口500万人より多い)に、高い生産性を求めるわけにはいきません。

 

一方で、日本が海洋大国ではあっても、国土面積は世界60位です。しかも大半が山地や低地ですから、可住地面積は10.3万㎢しかなくて世界90位にランクダウンします。ニュージーランドも山がちな国ですが、それでも可住地面積は16万㎢で世界75位です。

 

地球という惑星が養える人口に限りがあると考えると、日本列島に住む人の数は7千万人でも多すぎるのかも知れません。異次元の少子化対策とかいって、無理に若い人たちに、子供を産んで育てろと強いるのも、ちょっと違う気がします。

何かの発想の転換が必要です。