スポーツの国際試合では対戦前に両国の国歌が歌われます。日本チームの場合はもちろん「君が代」です。
「君が代」は世界の国歌のなかで、際立って落ち着きがあるというか、のんびりした歌のように思います。Wikipediaで国歌の一覧というのがあって、主な国の国歌が視聴できます。五十音順なので、最初に出てくるアイルランド国歌は讃美歌なので君が代並みにのんびり系ですが、それ以降の国の国歌には激しいものが多いです。
アメリカ国歌「星条旗」は、砲弾やロケットが飛び交う戦火のなかで、城壁のうえに掲げ続けられる星条旗を歌ったものです。
中国国歌「義勇軍行進曲」は、 敵の砲火に向かって進め!進め!進め!進め!と猪突猛進を煽ります。
ポーランド国歌「ポーランドは未だ滅びず」も似ていて、武器を取れ! 武器を取れ! 大地に、大海に!祖国のために戦わん! 大砲に向かって進め! 進め!です。
勇猛果敢なこと、このうえないですが、敵の大砲に向かって進め!と言われてもなぁと思います。
この他、フランス国歌「ラ・マルセーユズ」も、武器を取れ 市民らよ 隊列を組め 進もう 進もう! 汚れた血が我らの畑の畝を満たすまで!と、恐ろしいです。
イタリア国歌「マメーリの賛歌」では、さあみんな、歩兵隊を組め、死の覚悟はできておるぞ、イタリアが呼んでいる!そうだ!と、決死の覚悟です。
スポーツの試合の前に歌う国歌は、選手の精神に何かの影響を与えるような気がします。勇壮な国歌を高らかに歌い上げて、気持ちを高揚する。あるいは、君が代のような沈静的な国歌を口ずさんで落ち着いて試合に臨む。
どちらが、選手のパフォーマンスを高めることになるでしょうか?何となく、後者のような気がしています。