どうやら、5月5日の午後に発生した能登半島での地震被害は収まりつつあります。
人的被害は、死者1名(はしごから転落した60歳代男性)・重症者2名・軽症者31名。家屋の全壊7棟・半壊9棟。断水も既に全て解消しており、ため池の決壊や2007年(平成19年)能登半島地震のときには発生した液状化も確認されませんでした。
今回の地震と2007年能登半島地震を比較してみます。
2007年能登半島地震の人的被害は、死者1名・重症者88名・ 軽症者250名。建物全壊686棟、半壊1740棟と、今回と比較してかなり被害が大きかったです。
2007年地震は能登半島が屈折する輪島市沖を震源としてマグニチュード6.9、深さ11㎞で起きました。最大震度は6強です。
今回の地震は、同じく最大深度6強でしたが、能登半島先端の珠洲(すず)市を震源としてマグニチュード6.5、深さ12㎞で起きました。今回の地震の方が少し弱くて、少し深いわけです。
尚、少しといってもマグニチュードで0.4の差は、地震のエネルギーでは4倍の差になります。一方で、深さ11㎞と12㎞はいずれも浅くて大した違いはありません。
そこで、液状化についてです。今回の地震でも発生しなかったように、津波や液状化は滅多に遭遇しないので、リスクを忘れがちになります。ときどき、思い出しておくとよいです。尚、宇部市は大半が埋立地で、液状化のリスクは結構高いので、ときどき心構えをしましょう。
地震で液状化が起こると、固いと思っていた地面が強度を失って液状になります。建物が沈下したり傾きます。道路の割れ目から砂が吹き出し、地下に埋設している水道やガス管などが損傷してライフラインが途絶する可能性が高いです。
液状化のリスクがある地域に事業所がある場合には、予め可能な対策を講じておきたいものです。液状化対策工事をおこなえればよいですが、費用もかさみます。先ずは液状化という現象が起こる可能性を頭に置いておきます。
もちろん、ケースによっては地震保険に加入することも考慮すべきでしょう。