コロナ禍も終息に向かうなか、事業再構築(事業転換)を目指す中小企業が増えています。
事業転換が成功するには、➀事業転換の戦略がある+➁第三者の支援を受ける の2つが必要です。事業者が従前に保有していた経営資源(人・モノ・カネ+立地やブランドなど)や既存のサプライチェーン(取引関係)は成功の要素にはなっても、必須となるわけではないようです。
➀事業再構築戦略の良し悪しは、「経営者に強い成長意欲がある×市場にビジネスチャンスがある」の掛け算になります。
中小企業経営者の成長意欲は千差万別です。時間の経過だけをただ見守るだけの経営者もいますし、旺盛な経営意欲を持っている人もいます。
一方で、意欲だけあってもダメで、市場にビジネスチャンスを発見できなければどうにもなりません。陳腐な言葉ですが「ピンチはチャンス」で、コロナ禍のようなピンチにあってこそチャンスに気づくことがあります。
➁第三者の支援を受けるというのは、国や県、商工会議所・商工会などの支援機関に限らず、知人や友人なども含みます。これまでよく知っている事業から、新たな事業に踏み出すのですから、その分野に土地勘のある人に支援や指導を仰ぐことは大切です。
中小企業とはいえ、経営者は王様です。それまでの事業でそれなりに成果を上げていたなら、第三者の支援を受けなくとも、自分の裁量だけで成功できると過信することがありますから、気をつけたいところです。