サプライチェーン排出量とは、事業者自らの排出だけでなく、事業活動に関係するあらゆる排出を合計した温室効果ガス(GHG)排出量のことです。(GHGはGreen House Gasの略)
原材料調達・製造・物流・販売・廃棄など、事業の一連の流れ全体から発生するGHG排出量は次の式で表されます。
「サプライチェーン排出量=Scope1排出量+Scope2排出量+Scope3排出量」
Scope1が自社の直接排出、Scope2が自社の間接排出、Scope3が自社に関連する他社の排出です。
Scope3は15のカテゴリーに分けられます。
大企業の多くがサプライチェーン排出量を把握して公表しています。取引先の中小企業にGHG排出量についての情報提供を求めることが増えています。きちんと対応していくことで、取り引きにも有利になりますから、自社の実績を把握しておくことは大切です。
YKKapさんと三菱マテリアルさんのサプライチェーン排出量の実績を以下に載せておきます。YKKapさんではScope3の排出量が全体の85%、三菱マテリアルさんでも50%にもなります。大企業がGHG排出量の削減に取り組むには、Scope3排出量の削減が重要な課題であり、取り引きしている中小企業への働きかけが強まります。