2022年度の再エネ賦課金総額は2兆7千億円を超えていますが、国民の多くは気づきません。
再生可能エネルギー(主に太陽光)によって発電した電力を固定価格で買い取る制度があります。この電気の買い取りに要した費用は、電気の使用者から「再エネ賦課金」として徴収してまかなわれます。2022年度の再エネ賦課金は1kWh当り3.45円で、毎月の電気料金とあわせて徴収されています。普通の家庭で1年間に1~2万円ですが、日本全体では2.7兆円超です。
再エネ賦課金は1年に1回改訂されます。2022年度の単価は以下のように決まっています。
再エネの導入が進んで買取費用が増えれば賦課金単価も上がっていきます。ただし、再エネの固定買い取り価格が下がっているので、買取費用の増加幅は小さくなっていきます。
しかし、変な話なんですが、省エネが進んだり景気の悪化などによって電力会社の販売電力量が減ると、再エネ賦課金単価は上がります。
2030年度くらいまでは、基本的に右肩上がりで再エネ賦課金単価は上がっていくと予想されています。
再エネ賦課金とは、賦課金と名付けていますが実態としては税金です。ガソリンにかかっている揮発油税と同じです。
総額2.7兆円は、国民1人当り2万円強になります。防衛費や少子化対策費の財源議論がされていますが、賦課金や納付金とすればあまり気づかれずに徴収できるかも知れません。
まぁ、再エネ賦課金の負担を削減するには事業者としては省エネを一層進めるしかないわけですから、グダグダ言ってもはじまりませんね。