皆さま、令和五年(2023年)を穏やかに迎えられたこととお慶び申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
当地は好い天候に恵まれて、穏やかな新年を迎えました。
しかし、振り返ると日本ではコロナ禍がいまだに続いており、安倍元首相が暗殺されるなど物騒な事件が続き、ロシアのウクライナ戦争は出口がみえず、日本の近くの安全にも緊張感が高まり、物価やエネルギー価格の高騰は企業収益を圧迫し、国の借金は危機的な水準に膨らんでいます。
そのような苦境は、これまでもしばしばありました。自然人では100年も200年も生きることは困難ですが、法人には寿命がないので苦境を乗り越えて生き続けることが可能です。
東京商工リサーチの記事「2023年の“全国の周年企業” 100周年は2,649社、・・」によると、1923年に創業して今年100周年を迎える企業が2,849社あるそうです。
1923年は関東大震災がおこった年ですが、この年に創業したのは、農林中央金庫、富士電機、富国生命保険、高砂熱学工業、ヱスビー食品などだそうです。
同じ記事で、1823年に創業して200周年を迎えるのは9社しかないそうです。1823年は文政6年、明治維新まで45年の江戸時代後期です。伊能忠敬の日本地図が完成し、シーボルトが長崎出島にやってきた頃です。
尚、300周年(1723年創業:享保の大飢饉の頃)、400周年(1623年:徳川家光が三代将軍になった頃)はそれぞれ1社が確認されているだけです。
さて、私の勤めていた戸田工業は、9つある200周年企業の一つです。今年の11月30日に創業200周年を迎えます。戸田工業は酸化鉄・ベンガラ製造を祖業として1823年に現在の岡山県井原市で創業しています。ベンガラは人類が使った最古の着色材料ですが、ずっと天然の材料が使われていて、工業的に製造したのは世界で日本(岡山県)がはじまりのようです。
私自身は会社を離れて9年近くになりますが、周年記念はめでたいです。
中小企業診断士としては、いろいろな会社で長期の事業計画を立てたり、新規事業に乗り出すとき。また事業承継計画をつくるときなど、周年を意識することを奨めています。創業からの周年はマイルストーンとして適当です。
また、周年記念のイベントは、社内の気持ちもまとまりやすいですし、社外に宣伝しても嫌味にならないので、格好のビジネスチャンスになります。