省エネの話をしたときに、ご飯を炊くときはどうしたらよいか?と聞かれました。
家庭の電気炊飯器を使う場合のことを書きます。業務用の大型炊飯器の場合は、ケースバイケースです。先ず、炊飯器の省エネで最初に考えるのは炊飯回数を減らすということです。例えば、5合炊きの炊飯器を使っているなら、目いっぱいの5合炊くのが省エネになります。
ジャー炊飯器は当たり前ですが炊飯するときに最大のエネルギーを使いますから、炊飯回数は少ない方がよいです。
電気代を35円/kWhとすると、1回の炊飯に約150W(0.15kW)の電力を使うとすれば5.3円になります。この炊飯器で1合炊けば1合当り5.3円ですが、5合炊くなら1合当り1円ちょっとです。
1合炊くのと5合炊くのでは消費電力が5倍違うような気がしますが、実はほとんど変わりません。計算上は5合炊くと1合炊くときより0.3%だけ消費電力が増えます。
1度にたくさん炊くとご飯が余りますから、ジャー炊飯器のなかで保温をすることがあります。保温には1時間当たりおよそ15Wの電力を使います、炊飯が150Wなので、10時間以上保温するくらいなら炊飯しなおすほうがお得になります。
また、ご飯をジャー炊飯器で保温しないで、容器に入れてすぐに冷蔵あるいは冷凍しておいて、電子レンジで温める方がもっと省エネになります。電子レンジの消費電力は600Wで2分加熱するなら20Wですから、ジャー炊飯器の保温1時間分で1合のご飯が温められます。
冷凍したご飯をレンジでチンしても美味しくないと感じる人は多いです。これは、主に水分量の違いが原因です。炊きたてのご飯の水分量は60~65%ですが、冷凍すると水分量が徐々に減ってきます。1週間冷凍すると2~3%、2週間で3~5%、1か月だと5~8%くらいの水分が抜けるようです。
冷凍したご飯には、この分の水を加えてチンするとよいようです。1週間冷凍していた1合のご飯でしたら、小さじ1杯弱くらいです。