コロナ騒動のために在宅勤務やオンライン授業などが増えると肩こりの人が増えるという仮説があります。
いくつかの調査結果が公表されていますが、パソコンやスマホの利用時間と、肩こりや腰痛の発生頻度には正の相関がありますから、どうやら確かなように見えます。しかし、コロナ騒動と肩こりは相関関係があるとしても、パソコン・スマホとは直接には関係がないそうです。実は、コロナ禍で肩こりが増えているのは、むしろ運動時間の減少が原因だそうです。
運動時間の減少が、パソコン・スマホを使った仕事は効率が低くて長時間かかったからだというのはムリがありそうです。在宅勤務などでは通勤時間が短縮されるので、個人が運動に使える時間はむしろ増えているかも知れません。
肩こりを解消するには運動をすることが効果的です。運動といっても、激しい運動ではなく軽く身体を動かすくらいで十分です。
都会であれば、満員電車での通勤でもかなりの運動量になっていて、肩こりの予防になっていたのかも知れません。
コロナ騒動の影響で運動の習慣が無くなったり少なくなった人が多数います。この結果、日本人の運動能力や体力の低下がみられることは、既に多くの報告がなされています。
そして、この運動不足からの運動能力低下が最も顕著なのが中高年世代(45~64歳)です。この世代の肩こりが酷くなっています。
肩こりの解消には、マッサージなど直接のアプローチも効果があるでしょうが、実は運動をすることが有効です。それも、肩を直接鍛えるのではなく腕立て伏せや腹筋運動などをすることが特に役立つそうです。
ちなみに、「肩が凝る」という言葉は夏目漱石が創造したもの。それ以前は、肩こりを指す用語は存在しなかった(あるいは、「肩が張る」といっていた)。また、大半の外国語にも肩こりという用語は無い。実は、漱石によって、肩こりという言葉が発明されたことで、日本人が肩こりを自覚するようになった。という話があります。
どうも眉唾のようですが、ちょっと面白いですね。