経営力再構築伴走支援は「しなおす」アクション

「経営力再構築伴走支援」という仕組みがつくられました。

 

漢字を見ただけでは意味が取りにくいです。「経営する(能力)を再び構築しようとする経営者に対して、伴走しながら支援する」ということのようです。「伴走」とはマラソンなどで選手のそばを一緒に走ることですが、経営者に伴走するというのは、二つの意味があります。一つは「私はこれをする」を見つけること、もう一つは「何々をしなおす」を支援することです。

 

事業での持続可能な発展には、マネジメントシステムのPDCAが適切に回っていることが必要です。PDCAでは、P(計画)、D(実行)、C(確認評価)、A(是正改善)を継続的に回すことが大事です。

 

PDCAを回すうえで、経営者が大いに悩むことが2つあります。

 

1つ目は、「課題」の設定です。

経営には求める理想の姿(「方針・目的・目標」で表されます)があります。求める姿と現状が一致していない場合に、それを埋めるのが「課題」です。

この「課題」を適切に設定できないと、P(計画)が適切に組み立てられないのでPDCAサイクルを回すことができません。この「課題」を経営者の考え方、内部の経営資源、外部の経営環境などを加味しながら適切に設定するのが伴走型支援の一つの意味です。

 

もう1つは、PDCA各活動の動きながらの修正です。

従来は、PDCAが一巡した後にC(確認評価)をして、A(是正改善)をする段階での経営者支援をすることがありました。しかし、グルっと一巡するまで待っていると遅くなるかも知れません。伴走型支援では、P´(計画しなおす)、D´(やりなおす)、C´(確かめなおす)、A´(変えなおす)のように、各プロセスが動いている段階で素早い修正をおこないます。

 

支援者・支援機関の伴走型支援によって、経営が目指す方向から外れないようにすることは、中小企業の持続的な発展に有効です。