山口県の川の数は全国の都道府県で2位です。1位は北海道ですが、その差は僅かです。
山口県の川は総じて清流なので、ホタルがたくさん舞います。下関市豊田には、ホタルだけの博物館「豊田ホタルの里ミュージアム」があります。今年のホタルは、例年より1週間くらい早く飛びはじめたこともあって、そろそろ見納めとなりそうだとのことでした。
近年、ホタルが飛ぶ時期も早まっているそうです。理由は、温暖化傾向にあるようで、サクラの開花時期が早くなっているのと同じ現象です。ちょっと心配です。
右の図は気象庁の資料ですが、1981~2010年のホタルの初見日を示しています。山口県では5月下旬が初見日ですが、今年の宇部・小野田地域では、GW明け早々にホタルの話題が出ていました。
サクラの開花(満開)や、ホタルの初見日のような生物の営みによる季節の把握を、生物季節観測(57種)として全国の気象台がおこなっていました。
しかし、気象庁も忙しいことと、気象台の近くに生物を観測できる場所が減ったこともあって、2020年を最後にこの観測が大幅に縮小されました。サクラの開花(満開)は観測が継続されますが、ホタルの初見日の観測は終了です。
そこで、現在は、気象庁・環境省・国立環境研究所が事務局となって市民の方からの情報提供によって観測を続けています。
今年は、サクラの開花はほぼ平年並みでしたが、ホタルの初見日は全国的に1週間程度早かったようです。山口県でもホタルの乱舞が早い時期から見られて、さらに飛び交うホタルの数も多かったように聞かれます。
まぁ、例年各地で開かれる「ほたる祭り」などのイベントが、コロナ騒動で2年間無かったので、とりわけ今年のホタルに魅かれるということもあるかも知れません。豊田のホタル船も3年ぶりの復活(25日まで)して、たくさんのお客さんが楽しんだそうです。