農業は成長産業。経営人材が育っている

今、農業は「作業」から「事業」に大きく転換しています。

 

日本において、農業は成長著しい産業です。「さんちゃん農業(じいちゃん・ばあちゃん・かあちゃん)」といわれた小規模農家が農地を手放し、農地の集約が進んでいます。大規模化した農家では機械化が著しく、ドローンが飛び回り、ロボットの活用も始まっています。水稲の比率は下がってきて、野菜(露地も施設も)や果樹、花きの栽培が増えています。

 

農水省の令和3年の農業構造動態調査の結果を紹介します。

わかりやすいグラフが、下の1枚です。前年との比較で、販売金額が1000万円未満の農家や農業法人は減っていて、1000万円以上、とりわけ5000万円以上の農業経営体が増えています。

面積でいうと、北海道を除けば、5ha未満の農業経営体が減っていて、5ha以上が増えています。北海道では20ha未満の農業経営体は減っていて、30ha以上、特に100ha以上が増えています。

 

農業経営体は、個人経営が約99万1千、団体経営が約4万(うち3万2千が法人経営)で合計103万1千です。個人経営は年間で4万6千も減っています。大きく減っているのは、いわゆる兼業農家で、副業として農業をおこなっていた人が廃業して農地を手放しています。これを団体経営体が引き継いで、大規模化が進みます。農業の法人化が進んでおり、会社法人は1年間に900、農事組合法人は200も増えています。

 

作付面積が30haを超え、雇用もあり、1千万円を超える農業機械を揃えて、売上高で1億円を目指すとなると、農業技術があるだけでなく、経営者としてのスキルが必要になってきます。

農業経営は、自然が相手なので、その他の産業との違いもあり、難しさもあります。持続可能な経営が継続できるようになっていくといいですね。