熱中症対策、WBGT31以上では働かせない

熱中症の話題がポツポツ聞かれるようになりました。今年は暑い夏のようです。

 

気象庁の3か月予報(2022年05月24日発表)では、6月~8月は暖かい空気に覆われやすいため、気温は北・東日本で高く、西日本では平年並か高い。降水量は、全国的にほぼ平年並みとなりました。熱中症への準備をしておきましょう。

 

熱中症統計
熱中症統計

昨年(2021年)は、それまでの3年間と比較すると熱中症による緊急搬送は減りました。

2021年6月~8月は、北日本では晴天が続き気温も高かったのですが、東日本と西日本では梅雨前線による大雨に始まり、前線の停滞による8月豪雨があり、降水量がかなり多くなりました。

 

熱中症の搬送者が記録的に多かった2018年は、天候も記録的でした。特に東日本では平均気温が+1.7℃と統計開始以降で最も高くなりました。全国の1/3の観測地点で過去最高気温となり、熊谷が歴代全国1位の41.1℃を記録しました。

まぁ、当たり前なのですが、熱中症と気候(気温や日射)には関係があります。

 

熱中症は体温が高くなり過ぎて、内臓や組織に障害が出ることです。ときには死に至るような危険な病気です。特に、体温調節機能の衰えた高齢者と子供ではリスクが高くなります。子供に限らず小柄な人は、体表面積が相対的に広いので気温の影響を受けやすいそうです。

 

しかし、成人で健康な人でも稀に重篤な熱中症になることがあります。高齢者や子供の熱中症は居宅で就寝中や安静時になることが多いのですが、成人の場合は仕事や運動をしているときになります。発汗によって体内の水分が失われたり、労働や運動で高い体温の状態が長く続き疲労が蓄積することで、熱中症になります。

 

成人の熱中症対策としては、睡眠不足や食事を抜くなどをせず、体調不良(特に発熱するような病気)にならないよう気を配り、暑さに身体を馴らしておくことは大切です。もちろん、こまめに水を飲むことも有効です。

そして、何より心掛けたいのは、気温35℃以上・WBGT(暑さ指数)31以上となったら、屋外での身体に負荷のかかる労働や運動は、できれば一旦中止することです。

 

☞ 2015/07/31 WBGT(湿球黒球温度)で作業管理をする